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【8月 弘法寺管長メッセージ】「母の『死』を想う」

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母の『死』を想う

7月は、人生における死についてよく考える時でした。
7月4日、私の母が95歳で旅立ちました。

母は満州の生まれで四人兄弟の末っ子として生まれましたが、小学校から滋賀県の彦根で人生を送っていました。ずっと中学校の教師をしていたのですが、そのかたわら油絵を描き続け、今弘法寺には母が描いていてた仏画を展示していただいています。

また文章にも秀でていて滋賀文学会の会長をするほどでしたが、とにかく私が一人っ子であったために、生涯私に会うことを最大の喜びとして生きているような人でした。

私もできる限り母に会おうと思っていたのですが、月に二度滋賀県に帰って顔を見るのが精一杯でした。それもコロナの影響で面会時間も限られていました。
毎日朝昼晩と3回電話をしたのですが、電話をするたびに、「うれしいうれしい」と言っていました。

母はいつも「会いたい会いたい」ということを日々言いますから、思い切って東京に連れてこようかと思い、私の娘と7月7日に東京の施設をいくつか周る予定でした。

しかし、7月4日の早朝眠るようにこの世を旅立っていきました。

実家の墓は彦根にあるのですが、私自身が弘法寺の管長をしていますので、思い切って母を東京に連れてきて、5日の日にお通夜をし6日に葬儀をあげました。

親戚と本当に親しい人だけに声をかけましたが、実に素晴らしい葬儀でした。
弘法寺の代表役員である木村さんに、母の『納棺の儀』をしてもらったのですが、その儀式があまりにも素晴らしく、母が最後まで本当に丁寧に送っていただいたことに感激し、その時間涙が止まりませんでした。

しかし、今、母と別れた寂しさよりも母の魂が私の心に深く語りかけているのを感じます。

その意味では、今深い安堵の気持ちがありますし、母に対する感謝の気持ちが溢れ出てきます。

自分の母の葬儀を息子である私がとりおこない、戒名までつけるというのは妙な感じもしますが、全く知らないお坊さんにあまり意味がわからない戒名をつけてもらうより、私自身が心を込めて戒名をつけるというのもまた良いのではないかと思っているところです。

本当に感謝の葬儀だったのですが、8日には安倍総理が暗殺されるという驚愕の事件が発生し、日本国が震撼となりました。

私もこの10年親しくお付き合いをさせていただいていましたから、深いショックを受けました。

改めてご冥福をお祈りします。

人生には必ず死がつきまといます。どんな死に方をするのかは、私たちには選択はできません。

ただ今という瞬間を深く深く丁寧にいきていくことが大切なことなのだろうということを痛感しています。

コロナもまた広がってきていますが、何卒ご自愛くださいませ。

弘法寺ではお寺でお葬式を執り行うことができます。

お寺でお葬式ができることをご存じでしたか。
弘法寺では、先祖代々から繋がる格調高い厳かな空間の中で、お葬式を執り行うことができます。

1,200年もの間護り受け継がれ、ご本尊の願いが込められた祈りの場所で、温かい人柄の住職が先導して執り行う心のこもった弔いの儀式。それが、弘法寺の「おてらそう」です。

毎月21日弘法大師の月命日と8日に護摩炊き(御影供/みえく)行っております。

毎月21日「弘法大師 空海」の月命日と8日に、開運護摩焚き(御影供/みえく)を行っております。

弘法寺は檀家さまだけでなく、多くの方にひろく門戸を開けているお寺です。

毎回、初めての方からおなじみの方まで、多くの皆さまに足を運んで頂いております。

弘法寺は港区三田・田町駅より徒歩6分ほどに位置しており、「身近に通えるお寺」としての存在になれればと思っております。

弘法寺にてお会いできますこと、心よりお待ちしております。

本堂は3階にございます。どなたさまもご参拝いただけます。