弘法寺について

1,200年以上にわたり
護り継がれる弘法寺

 弘法寺(こうぼうじ)は816年、弘法大師 空海が和歌山で高野山を開創された際に声明の道場として建立されました。
 明治中期に一人の尼僧により東京・三田に移設。その後、2014年に大規模な改築により、納骨堂「かろうと東京」を併設し、弘法寺が現在の姿として誕生しました。
 御府内八十八ヶ所霊場第十三番札所としても知られ、日々、多くの方々が参拝にいらっしゃいます。

 2021年には、法縁にあたる宮島・大聖院より、空海が1200年前に灯した「消えずの火」を日本の寺院として初めて譲り受け、大切にお守りしています。
 人々の心に、決して消えることのない「平和の火」を灯すこと。それが弘法寺の願いです。
 お寺で眠る方々をご供養すると共に、心を浄め、仏道を学び、平和を祈りながら、私たちが世界を照らすともしびとなる。その一歩を踏み出す “はじまりの場所” となるよう、弘法寺はこれからも様々な取り組みを行って参ります。

ご本尊

 弘法寺の本堂は3階にございます。
  中央にあるご本尊は大日如来で、左に不動明王、右に真言宗の開祖である弘法大師 空海が鎮座しています。
 大日如来は真言密教において、最高仏と位置づけられ、大宇宙そのものです。大日如来が私たちの煩悩を取り除き、すべての人を救うために姿を変えられたのが不動明王です。憤怒のお顔は一見怖いようにも見えますが、強い力と大きな愛のある仏様です。
 また、大日如来の前には空海が1200年前に灯した「 消えずの火」をお祀りしています。

 1200年の時を感じる心静かなひと時、どうぞゆっくりお過ごしください。

管長よりご挨拶

 皆様こんにちは。弘法寺のホームページをご覧頂き有難うございます。
 弘法寺では、「はじまりの場所」そして「創造の源」をモットーにしています。
 かつて、お大師様は「綜芸種智院(しゅげいしゅちいん)」という教育施設を創設されました。学ぶことの大切さを説かれたお大師様の想いを受け継ぎ、人々がよりよく生きるための学びの場でありたいと思っています。

 前世も、来世も、あるのかもしれない。しかし何よりも大切なことは、今、自分の一度きりの人生をみずみずしく生きることなのです。精一杯生きた命は、亡くなった後も残された人の心の中に生き、無限の未来につながります。
 弘法寺から、混迷する世の中を照らし、人々の幸せと世界の平和をもたらす燈明でありたいと願っています。あなた様のお越しを弘法寺でお待ちしております。

弘法寺管長 小田全眞