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【令和6年3月 管長メッセージ】「二度とない人生にどう向き合うか?」

 皆さんは、人が死んだらどうなると思いますか?「全く無になる」という人もいれば、「生まれ変わる」という人もいます。
 かつて立花隆という有名なジャーナリストがいて、「臨死体験」という本を書きました。上下二巻にわたる分厚い本でしたが、私は興味があって読みました。彼は世界中のあらゆる文献にあたり、またいろいろな事象を研究したのですが、その結果、彼が出した結論は、「人は死んだらどうなるのかは、本当のことはわからない」というものでした。
 確かに、死後の世界というものは、誰も見たことがないのですから、ほとんどが伝聞にしかすぎません。
 どんな霊能力者がいても、それはその人の見解であって、真実はわかりません。
 ただ、はっきりとしていることは、死んだらその時点でどうなるかはっきりとわかるということでしょう。
 そして私たちの魂が仮に輪廻転生を繰り返していたとしても、今回の人生は後にも先にも一回限りです。
 何となく、「もっと違う人生であったらよかったなあ」と嘆いてみても、この人生です。
 「人は平等だ」といっても、真実は不公平です。金持ちに生まれる人もいれば貧乏に生まれる人もいる。体に丈夫に生まれる人もいれば病弱な人もいる。頭がよい人もいれば悪い人もいる。
 まさに「世の中は不条理」です。
 しかし、この人生をとにかく、「よい人生だ」と決めることによって、実は過去も未来も全肯定できるのです。
「そんなこといっても、そうは思えない」という人もいるかもしれません。
 しかし、この与えられた一回の人生を「これが自分のかけがえのない人生だ」としっかりそれに向き合う本当の覚悟をもったときに、魂に光が刺してくるのだろうと思います。
 そして今日1日をかけがいのない人生の1日として向き合っていこうではありませんか!
 そして、今日自分にとって「非なること」が起こったとしても、朗らかに生きていこうではありませんか。
 あなたの人生に幸多かれと祈ります。

令和六年三月吉日

大本山 弘法寺
管長 小田 全眞

護摩祈祷会(御影供/みえく)について。

弘法寺では、毎月21日のお大師様の御縁日に、護摩祈祷会を行っております。

当寺は、檀家さまだけでなく、多くの方にひろく門戸を開けているお寺です。

毎回、初めての方からおなじみの方まで、多くの皆さまに足を運んで頂いております。

弘法寺は港区三田・田町駅より徒歩6分ほどに位置しており、「身近に通えるお寺」としての存在になれればと思っております。

弘法寺にてお会いできますこと、心よりお待ちしております。

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本堂(3階)にて空海消えずの火を御護りしています。どなたさまもご参拝いただけます。