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【11月度 管長メッセージ】「自分を『好き』になる練習!!」

「自分を『好き』になる練習!!」

 自分を好きになるというのは、妙な言い方かもしれません。しかし、私はいつも研修をしている中で、いかに多くの人が自分自身を責めているかを感じます。

 私たちは、誰か嫌な人がいたら、その人との関係を断つこともできます。しかし、自分自身は嫌いだからといって、関係を断ち切ることはできません。一生のお付き合いです。そんな自分を嫌いでいたら、人生が台無しになってしまうのも当然です。

 本来、自分は自分にとって一番好きで、一番大切にすべき存在のはずなのに、なぜ嫌いになってしまうのでしょうか?

 それには、大きく四つの原因があります。

 第一は、自分が持った夢や目標を達成できず、がっかりした体験です。これは、自分自身が何かをやろうとしたときに、かつての嫌な感情が蘇ってくるのです。

 第二は、人からひどいことを言われた体験です。先日も研修をしている中で、自分のことが嫌いだという50代の女性がいました。話を聞いてみると、その原因は、彼女が幼い頃からお母さんに「お前は何もできない」「お前はダメだ」と言われ続けてきたことにあるといいます。それ以来、自分のことが嫌いになったそうです。これは親からの言葉だけでなく、学校でのいじめなどによっても起こります。

 第三は、人との比較です。自分としては頑張っているつもりでも、自分より優秀な人を見ると、心が萎縮してしまうのです。

 そして第四は、自分との約束を守れなかった体験です。自分で決めたことを実行できないと、自尊心が損なわれてしまうのです。

 こうした四つのうちのどれかを経験すると、自分のことが嫌いになってしまうことがあるのです。

 私は思います。多くの人が、自分に対して厳しすぎるのではないかと。もちろん、もっと高い次元の自分を目指して頑張ることも大切です。しかし、これまでの自分の人生を振り返り、自分のことを「よく頑張っているなあ」と認めてあげることも、とても大切ではないでしょうか。

 たとえ過去に失敗があったとしても、過去は過去。誰かからひどいことを言われたとしても、それはそれ。また、人と比べて劣等感を感じても、人は人。

 自分が決めたことを実行できなくても、まあいいや。

 こんな言い方をすると、いかにも自分自身に対して甘いように感じるかもしれません。しかし、あえて言うならば、自分のことを自分で認めていくことこそ、人生を幸せに生きる最大の秘訣であろうと思います。

 私は、自分の人生を誰とも比べないでおこうと思っています。そして、自分という存在は唯一無二だと思っています。そうすると、なんとも自分自身に対してありがたい気持ちになってくるから不思議です。

 自分の至らないところに意識を向けるのではなく、自分が頑張っている面に心を向けて、「自分は頑張っているなあ」「自分のことは好きだなあ」と実際に言ってみてください。きっと、自分自身の魂が喜んでくるのを感じると思います。

 今月も、自分のことを好きになる月にしてください。

 これから寒くなりますが、健康には気をつけて、元気にお過ごしください。

どうぞごきげんよう!

合掌

令和8年11月1日

大本山  弘法寺
管長  小田 全眞