
小さな手に宿る祈り ― 七五三と十一月十五日の由来
おはようございます。住職の昭憲です。
今日は「七五三」について少しお話しします。
十一月十五日は、子どもの成長を祝う七五三の日です。
この日が定まったのは江戸時代。徳川綱吉公の子・徳松の健康を願い、天和元年十一月十五日に「髪置の儀(かみおきのぎ)」を行ったことが始まりと伝えられています。
また、この日は陰陽道で「鬼宿日(きしゅくにち)」と呼ばれる、何事にも吉となる最上の吉日。
命の節目を祝うにふさわしい日として、全国へと広がりました。
仏教では、合掌は「仏と人、二つの心をひとつにする」しぐさです。
子どもが両手を合わせる姿には、無言の感謝と祈りが宿っています。
七五三は、子どものためだけでなく、命を支えてくれた家族やご縁への“報恩の日”。
どうぞこの季節、ご家族そろって手を合わせてみてください。
その合掌が、未来へと続く幸せの縁を結んでくれることでしょう。
合掌
令和7年11月15日
大本山 弘法寺
住職 上田 昭憲


