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【10月度 管長メッセージ】「時を超えて平和の祈りを続けて」

時を超えて平和の祈りを続けて

 先日、仏道学院8期生の皆さんをお連れして、高野山合宿に行ってまいりました。ここは、弘法大師様が唐からお帰りになったあと、和歌山の高野に開かれた一大霊場でございます。高野山金剛峯寺は一つの寺院ではなく、山全体が一大霊場となっており、八枚の蓮華に見立てられた山々に囲まれた盆地に、何百もの寺院が立ち並んでいます。その壮大さは、他に比類のないものです。

 私たちが訪れる際は、京都や大阪から向かうのですが、今でも相応の時間を要します。交通の便という点では決して良い場所ではありませんが、お大師様はこの地を祈りの場としてお定めになりました。唐へ渡られる前から全国の山々を修行で巡られていた折、この場所に霊的なインスピレーションを受けられていたようです。

 この場所には、真言宗のみならず各宗派の祖師方も眠っておられ、多くの企業や団体の供養塔も林立し、その数は20万を超えるといわれています。

 お大師様は、62歳で亡くなられたのではなく、今もなお永遠の瞑想に入っておられ、私たちを導いてくださっていると伝えられています。そして、56億7千万年後に弥勒菩薩とともに衆生済度のため再臨されるともいわれています。

 高野山に上がりますと、他のどこにもない、不思議な霊力に圧倒されます。参加された学院生の皆さんも、身体の隅々までお大師様の祈りの力を深く感じ取っていたように思われます。ぜひまた皆さまともご一緒に参拝できればと願っております。

 さらに、10月には出雲の稲佐の浜にて、宮島弥山の大聖院様のお力をいただきながら、第3回平和の祈り火渡り大柴燈護摩供(さいとうごま)が厳修されます。稲佐の浜は、10月には日本中の神々が集うといわれております。この場所で真言密教の秘儀である護摩が行われることは、まさに神仏習合の象徴であり、歴史的にも極めて尊い出来事だと思います。

 もしお時間のある方は、ぜひご一緒いただければ幸いです。
 どうぞ今月もお健やかにお過ごしくださいませ。

合掌

令和7年10月1日
大本山 弘法寺    
管長   小田 全眞

※10月10日出雲で挙行される平和の祈り火渡り。只今添え護摩木祈願を広く受け付けております。
詳しくは、こちらからお申し込みください。
https://nihon-denshoukai.com/

護摩祈祷会(御影供/みえく)について。

弘法寺では、毎月21日のお大師様の御縁日に、午後6時より護摩祈祷会を行っております。
当寺は、檀家さまだけでなく、多くの方にひろく門戸を開けているお寺です。
毎回、初めての方からおなじみの方まで、多くの皆さまに足を運んで頂いております。
弘法寺は港区三田・田町駅より徒歩6分ほどに位置しており、「身近に通えるお寺」としての存在になれればと思っております。
弘法寺にてお会いできますこと、心よりお待ちしております。

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本堂(3階)にて空海消えずの火を御護りしています。どなたさまもご参拝いただけます。