「良い気分を選択すると人生が劇的に変わる」
仏教では、お釈迦さまは「人生は苦である」とおっしゃっています。確かに私たちは日々悩んだり、後悔したり、不安を持ったりします。しかし反対に命というものは、喜びを求めることによって成り立っています。ご飯を食べることも、眠ることも、排泄することも、子孫を残すことも全て喜びとして感じているのです。
しかし心理学者が調べたところによると、私たちは朝起きてから寝るまでの間の8割は無意識にネガティブなことを考えているといいます。
朝起きる時も「ああもう朝か、眠いなあ」から始まり「今日も仕事か」と思いつつ、満員電車に揺られて出勤する。いろいろ雑務があって「めんどうくさい、忙しい」と感じる。こんなことは日常茶飯事です。
しかし、その一つ一つのできごとを「楽しいなあ」と思いながら過ごしたら、全く人生の風景は変わります。腹の立つことも「ひとは人、私は私、相手に自分の気分を委ねない」そう決めると本当にそうなるから不思議です。
そして少しでもよいことがあったら、それを嬉しいなあ、素晴らしいなあと喜びの感情を増幅してあげるのです。先日車でお寺に向かう時に、国会の前を通り過ぎると、そこには銀杏並木が黄金と見まごうばかりに輝いていました。私はしばし車を止めて「美しいなあ」と見惚れていました。見えているのは普通の銀杏並木です。しかしそれを美しいと思って眺めているだけでなんともいえない幸福な気分になり、一日中この銀杏が心の中で輝いていました。
今日一日が楽しい日になるかどうかというのは、どんな出来事が起こるかではなくて、どう感じるかだろうと思います。
私も今、幸せな気分で管長メッセージを書いています。
もし皆さんも今幸せな気分でこのメッセージを読んでいただいていたらうれしいです。
今月もよき一ヶ月を!
令和6年12月1日
大本山 弘法寺
管長 小田 全眞
護摩祈祷会(御影供/みえく)について。
弘法寺では、毎月21日のお大師様の御縁日に、午後6時より護摩祈祷会を行っております。
当寺は、檀家さまだけでなく、多くの方にひろく門戸を開けているお寺です。
毎回、初めての方からおなじみの方まで、多くの皆さまに足を運んで頂いております。
弘法寺は港区三田・田町駅より徒歩6分ほどに位置しており、「身近に通えるお寺」としての存在になれればと思っております。
弘法寺にてお会いできますこと、心よりお待ちしております。