『根源神社』建立に寄せて
この度、弘法寺の境内に『根源神社』というお社が建立されました。昔は神仏習合といって、神も仏も一緒だったのですが、明治維新の時に、神仏分離令が出され、また廃仏毀釈といって、多くのお寺が潰さあれた時代がありました。しかし本来、仏様も神様も世の中をよくして人々に幸せを与えるご存在であれば、喧嘩などするはずもありません。
この神社は『根源神社』という名前になったのですが、これは昔経営の神様松下幸之助翁が、なぜ自分が今ここにいるかというと、父親母親がいて、そのまた親がいてずっと続くと、宇宙の根源から今の命が続いていると考えて、自らお札に『根源』という文字を書き、小さな社を建てて、その前で毎日瞑想しておられたことに由来しています。
日本には、神様が八百万(やおよろず)いると言われています。ということは私たち一人ひとりが神様だということですね。
神社にいくといろいろな神様がいますが、神様の像というは多分みたことがないと思います。ほとんどが鏡です。鏡ということは鏡の前に立つと、自分が映る。つまり神道では一人ひとりが、「浄く」「明るく」「正しく」「直き」神の霊の分御霊(わけみたま)であると考えられているのです。
日本の神道では、たくさんの神様がいますが、そのほとんどの神様が伊邪那岐(いざなぎ)・伊邪那美(いざなみ)から生まれています。日本の皇祖神である天照大御神も伊邪那岐大神から生まれています。この伊邪那岐・伊邪那美の大神が祀られているのが、滋賀県の多賀大社です。
実はこの度、奇跡的に多賀大社から伊邪那岐・伊邪那美の大神の御霊をいただくことになりました。
まことにありがたいことです。この神社は、ご利益を求める神社ではなく一人一人が神のような意識を持って自分の人生の中で『夢や志』を遂げていくための誓いと願いの神社です。
よくパワースポットという言い方がされますが、この根源神社では一人一人の中に宇宙の根源的な力を発動させていこうという願いが込められています。
この根源は、神道においては天之御中主尊(あめのみなかぬしのみこと)であり、真言宗においては大日如来です。またある意味ではゴッドであるともいえます。
この神社が、多くの人の心に火をつけることを心から念願しています。
11月13日に御魂入れの儀式を行いますが、この神社は多くの人の御奉讃によって建立されます。ぜひ皆様のお力を賜りますことをお願いいたします。
令和6年11月1日
大本山 弘法寺
管長 小田 全眞
護摩祈祷会(御影供/みえく)について。
弘法寺では、毎月21日のお大師様の御縁日に、午後6時より護摩祈祷会を行っております。
当寺は、檀家さまだけでなく、多くの方にひろく門戸を開けているお寺です。
毎回、初めての方からおなじみの方まで、多くの皆さまに足を運んで頂いております。
弘法寺は港区三田・田町駅より徒歩6分ほどに位置しており、「身近に通えるお寺」としての存在になれればと思っております。
弘法寺にてお会いできますこと、心よりお待ちしております。