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【6月度 住職メッセージ】「お大師様の誕生日 降誕会」

みなさんこんにちは!
本日15日は弘法大師空海様のお誕生日です。
また、新緑が芽吹く時期でもあるので「青葉祭り」と称してお祝いしているお寺さんも多いですね!

今回は空海について少しお話ししたいと思います。
この空海ですが、真言密教を世に広めるために奔走していたと言われていますが、なぜ密教を広めたかったのでしょうか?

空海が大切にしていたことは、大まかに2点あります。
一つは、現世利益と言って、密教が単に死後の世界を考えるのではなく、この世の利益を求めることができるという考え方を広めました。例えば、祈れば雨が降る、病気が治るなど、具体的な現世利益を重視したのです。

もう一点は、即身成仏と言って、「修行を通して悟りを開けば、生きている内に仏の境地に達することができる」という「即身成仏」という考え方を説きます。これは、仏教の従来の教えである死後の極楽浄土への帰依とは異なり、この世での修行と実践を重視したのです。

簡単にまとめると、密教の教えを広めることで、人々がこの世の利益を得ながら、即身成仏を体験できるようになり、日本社会に新たな仏教のあり方を提示したかったのです。

純粋に皆がこの密教を実践できれば、人々が心豊かに暮らせるということを広められれば、心豊かに暮らせるという人思いの優しい方だったのかも知れませんね!

空海がいなければ、こうして私も僧侶として皆さんとお会いできていなかったかも知れません。
そう思うとより一層感慨深いですね!

空海のこの思いを共に実践して、より豊かな人生にして参りましょう。

合掌

令和7年6月15日

大本山 弘法寺
住職 上田 昭憲