みなさんは、アップルを創業したスティーブ・ジョブズがスタンフォード大学で行ったスピーチをお聞きになったことがありますでしょうか?
このスピーチは歴史に残る名スピーチの一つだろうと思います。私も何度も聞いていますが、聞く度にさまざまな発見があります。
其の中で、ステーブ・ジョブズは「人生の点と点をつなぐ」ことの大切さを語っています。彼は、生まれながらに養子にもらわれていったのですが、うっかり高い学費の大学に入学したために、学費が払えず中退してしまいます。
彼はアップルを創業したのですが、会社が大きくなってきたときに、なんと30歳で会社を追われます。其の時に自暴自棄にもなりましたが、気を取り直して、別会社をつくりました。そしてめぐりめぐって、其の会社とアップルが合併し、また・ジョブズはアップルに復帰します。
彼は語ります。自分が養子でもらわれていったことや、大学を中退したこと、そして自分が創業した会社を追われたこと。それらは自分にとっては苦しいことだったが、それらのおかげで、人生の道が開いていったと。
人生の中には「なんで自分にこんな悲惨なことがおこるのだ」と人生を呪ったり絶望したりする瞬間があるものです。確かに其の瞬間は心が塞ぐこともあるでしょうが、ジョブズは、其の苦しい『人生の点』は、のちになって何かの深い意味を持つと語ります。
もし皆さんが今、困難に遭遇していたり、辛い思いをしていたら、「なぜこうなってしまったのだ」と思うのではなく、「この経験は必ず人生のよき線につながる」と口に出してみると、心が軽くなると思います。
私も、其の瞬間には「どうして???」と思ったり、「この苦しさはいつまで続くのだ」と思うこともありますが、後で考えると必ず何かの意味のある線につながっていったことを確信しています。
もし時間があったら、YouTubeで・ジョブズのスピーチを聞いてみてください。きっと何かの発見をされると思います。
今月もよき一ヶ月を!!
合掌
令和7年6月1日
大本山 弘法寺
管長 小田 全眞

護摩祈祷会(御影供/みえく)について。
弘法寺では、毎月21日のお大師様の御縁日に、午後6時より護摩祈祷会を行っております。
当寺は、檀家さまだけでなく、多くの方にひろく門戸を開けているお寺です。
毎回、初めての方からおなじみの方まで、多くの皆さまに足を運んで頂いております。
弘法寺は港区三田・田町駅より徒歩6分ほどに位置しており、「身近に通えるお寺」としての存在になれればと思っております。
弘法寺にてお会いできますこと、心よりお待ちしております。


