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【3月度 管長メッセージ】「春の訪れとともに迎えるお彼岸 〜先祖供養の大切さ〜」

いつも、弘法寺に心をお寄せいただき、まことにありがとうございます。

本日、三月三日は「桃の節句」です。桃の花が咲くこの時期は、厳しい寒さを越え、春の訪れを感じる季節でもあります。古くから桃は邪気を祓い、健やかな成長を願う象徴とされてきました。自然の恵みに感謝し、節目の行事を大切にする心は、お彼岸にも通じるものがあります。

まもなく春のお彼岸を迎えます。お彼岸は仏教徒にとって大切な行事の一つです。
「彼岸」とは、仏教の教えにおいて悟りの境地(涅槃)を意味し、私たちが生きるこの世(此岸)と対をなすものです。お彼岸の期間は、春分と秋分の日を中心に前後3日間を加えた七日間。この時期は昼と夜の長さが等しくなることから、迷いの世界と悟りの世界が最も近づく時とされています。

先祖供養とは、単に亡き方々を偲ぶだけではなく、自分自身の「今」を見つめ直すことに本来の意味があります。私たちがこうして日々の生活を送ることができるのは、ご先祖様のおかげです。その恩に感謝し、仏前で手を合わせることで、自分自身の生き方を見つめ、ご先祖様との絆を深めます。

また、お彼岸は「六波羅蜜(ろくはらみつ)」を実践する期間ともされ、布施(ほどこし)、持戒(ただしい行い)、忍辱(耐え忍ぶこと)、精進(努力)、禅定(心の落ち着き)、智慧(真理を見極める力)という六つの修行を心がけることで、私たちも少しずつ悟りの境地に近づくことができると言われています。

お彼岸の期間には、お墓参りやお仏壇へのお供えをしながら、ご先祖さまに感謝の気持ちを伝えると同時に、自らの心を磨く時間にしていただければと思います。

皆様が穏やかで実り多いお彼岸を迎えられますよう、心よりお祈り申し上げます。

合掌

令和7年3月吉祥日
大本山 弘法寺    管長   小田 全眞

護摩祈祷会(御影供/みえく)について。

弘法寺では、毎月21日のお大師様の御縁日に、午後6時より護摩祈祷会を行っております。
当寺は、檀家さまだけでなく、多くの方にひろく門戸を開けているお寺です。
毎回、初めての方からおなじみの方まで、多くの皆さまに足を運んで頂いております。
弘法寺は港区三田・田町駅より徒歩6分ほどに位置しており、「身近に通えるお寺」としての存在になれればと思っております。
弘法寺にてお会いできますこと、心よりお待ちしております。

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本堂(3階)にて空海消えずの火を御護りしています。どなたさまもご参拝いただけます。